冷え切った体に打ち付けられる温水
頭から伝って体を濡らす
しばらくジッとして
体が温まるのを待つ
その間に考えるのは彼の処分
とりあえず部屋が水浸しになるのは避けたかったので
彼の体だけは拭くことにしよう
そんなことを考えながら
程よい時間が過ぎると
始めは熱すぎたシャワーも
程よく感じられる程度に温まった
私はシャワーを止め
髪の毛の先から滴り落ちる水滴を振り落とす
ある程度の水気が取れたら
風呂場から出て
無造作に落ちていたタオルを二枚拾い彼の元に向かう
一枚は私のでもう一枚は彼の
私は頭を拭きながらタオルを渡そうとした
でも彼は何もしない
ただ丸くなって震えているだけ
呼吸も弱々しくなってきている
面倒だったが体だけは拭く事にした
左手で自分の体を拭きながら
右手で彼の体を拭く
淡々とした作業のあいだも
彼は一度も目を開かずに
なすがままになっていた
私も彼もあらかた拭き終わった頃には
少し小腹が空き始めていた
部屋の隅に投げて在る
服を拾い身に着け
台所に向かいお湯を沸かす
いつもと同じ作業
ただ違うのは量の配分だけ
沸いたお湯の中に麺を入れる
ついでに加薬も入れて味をつける
それを容器に入れて
彼のそばに置き
私は傍で麺をすする
うん
麺は堅くて味付けは濃い
でも気にせずに食べる
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