私がようやく食べ終わった頃
彼の手が麺の入った容器に触れた
そのあとは速かった
伸びきっていた麺を
噛みすらしないで
彼は一気に飲み干した
ぽかんとその光景を見ていたが
彼は起き上がると
勝手に台所に侵入
冷蔵庫を開けると
勝手に私の食料を食べ始めた
その勢いはまるで獣
数分であらかたの食料を食べつくされた
彼は私を見ると驚いたように聞いてきた
なんで自分はこんな所にいるのかと
ただ私が拾っただけ
と答えると
彼は笑ってこう言った
ありがとう
と何故かその言葉が私の中で響いた
不思議な男だった
何故こんなにも無防備なのだろう
何故こんなにも速く寝れるのだろう
彼は寝てしまっていた
それも幸せそうに
先程までの様子は何だったのだろうか
私には解らなかった
仕方がないので食料を買いに行く
いつもの十倍は買う事にする
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