明らかにペースの速すぎる飲酒に
マスターも少しは心配している様だった。
(まあ、それは酔いつぶれた時の
対処が面倒なだけかもしれないがな。)
ロイに声をかけた男は隣に立ちロイの顔を見る。
(少しばかりコイツの事が気になって声をかけてみたが・・・
失敗をいつまでも引きずっているようだから、コイツもハズレかもしれないな。)
ロイは飲むのをやめ、品定めするような目で見る男のほうを向く。
「誰だお前は?他人の勝手だろ。ちゃんと金払ってんだから」
そういって、また飲み干す。
「マスター!もう一杯くれ!」
ロイは顔も赤く染まりいつも以上に酔っている。
「マスター!早くしろ!」
マスターはこんな状態のロイに
困り果てているようだ。
(コイツ、他人がせっかく注意してやったのに、
無視しやがりましたよ。)
男は忠告を無視するロイに向けての感情を抑える。
「兄さん、他人の好意は素直に受け取るもんだよ」
そういって男は、ロイが持っていたビンを奪い取り、
片手でぶっ潰した。