(背景・雨雲)
建物の中から外に出ると
ポツポツと雨が降り出し始めていた
徐々に強くなる雨は
私から血と硝煙の臭いを洗い流す
傘も何も持っていない私は
冷たい雨の中を歩く
徐々に浸透して来る雨水は
衣服を濡らし体温を奪っていく
ピチャピチャと響く足音は
水溜りが出来るほど歩いた証拠で
それほど雨脚が強くなった証拠
閑散とした住宅街を抜け
ビル郡が立ち並ぶ道路まで来た
ここからあと少し行った所を曲がると
暗い路地裏に繋がっていて
そこの隅に車を止めてある
いざその路地裏に入り込もうとした時
不自然な色をした水溜りを見た
僅かながらにする臭い
常に私と共にあるこの臭いは
血の臭いだった
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